Question 遺言やおひとり様の終活・葬儀・埋葬・死後手続き

Question

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Q

遺言書と遺書やエンディングノートの違いについて教えてください。

・遺書やエンディングノートは
(1)自分の気持ちなど、伝えること・内容は自由です
(2)形式も特に決まっていません

・遺言は
(1)死後の法律関係・財産関係を決める意思表示で
(2)付言で手紙のように気持ちも伝えられる
ことが特徴になります。

Q

遺言書の種類について教えてください。

自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言があります。
自筆証書遺言は死後裁判所による検認など手続きが煩雑で、検認に1~2か月ほど時間がかかります。
また不備があると無効になるおそれもあるため、公正証書遺言がお勧めです。
公正証書遺言のメリットは次の通りです。
(1)自分で書く必要がない
(2)法的な不備がない
(3)公証役場で保管されるため、偽造や紛失の心配がない

Q

遺言でできることについて詳しく教えてください。

遺言の内容として記載できることは大きく5つあります。

(1)相続に関すること~法定相続割合と異なる相続分の指定、遺産分割方法の指定、相続人の廃除など
(2)財産処分に関すること~法定相続人以外への遺贈や相続財産の寄付についてなど
(3)身分に関すること~内縁の妻と子供の認知や後見人及び後見監督人などの指定
(4)祭祀に関すること~仏具やお墓の承継者を決定することができます
(5)遺言執行者に関すること~遺言は書いただけでは全く意味がありません
したがって、遺言に書いてあることを実行に移す「遺言執行者」をあらかじめ選んでおくことができます。
特におひとり様にとって「遺言執行者」の指定は大変重要です。
遺言執行者は信頼できる親族や専門家を指定することができます。

Q

葬儀のことは遺言に書くことはできますか?

(1)遺言に記載できることは法律で決まっており、葬儀のことを書くことはできません
(2)しかし、あくまでメッセージとして法的な拘束力のない「付言」に記載することはできます
(3)どうしても葬儀の内容について決めておきたい場合、信頼できる親族や専門家と後述の「死後事務委任契約」を結んでおくことをお勧めします

Q

遺言を書く際にどのような点に注意すればいいですか?

法律にのっとることと、それ以外に相続人どうしの「争族」を防ぐために、次のような遺言書は避ける必要があります。
(1)抽象的すぎて具体性にかける。例えば「家は長男。お金は長女に」など財産の特定が難しい
(2)自分の死後だけでなく配偶者の死後まで指示
(3)「全財産の3分の1を長男に」など、財産の割合を指定
(4)他人や応援したい団体に、事前の同意なく安易に「寄付をします」と記載
(5)相続人以外の方への遺贈や寄付があるのに「遺言執行者」を指定していない
(6)遺留分に全く配慮しない遺言書(全くダメというわけではありません)

上記はあくまで例です。もし複雑な関係をお持ちの方は、信頼できる専門家へのご相談をお勧めします。

Q

公正証書遺言を書くときの手続きについて教えてください。

個別のケースによりますが、大きな流れは以下のようになります。正直面倒ではありますが、その分法的には万全の遺言ができあがります。

(1)自分の法定相続人は誰を確認する~戸籍謄本・除籍謄本
(2)財産の洗い出しをする~登記簿謄本・固定資産税課税明細書・通帳・有価証券報告書・車検証
(3)財産の一覧をつくる~かくれ財産に注意し、ここで不動産の暫定的相続税評価価格を算出する
※暫定的相続税評価価格=固定資産課税÷0.7×0.8
(4)誰に渡したいか、思いのままに検討する
(5)相続税の有無、支払いの現金があるかなどを確認する
※相続税は現金一括払いが原則のため、現金が重要になります
(6)遺留分を侵害しないか確認する~遺留分減殺請求されたときの現金は確保しておく必要があります
(7)寄付候補先に受け入れ体制があるか確認する~寄付先に拒否されれば実現できないため
(8)農地法など、諸法令上の問題を確認する~農地は渡す相手に制限があります
(9)第2候補の受遺者を検討する~念のため不測の事態に備えましょう
(10)財産の記載にもれがないか検討し、内容を再確認する
家財など細かいものについては、「上記に記載のない財産は、すべて○○に相続させる(遺贈する)」の文言を入れる
(11)遺言執行者の検討をする~場合により遺言執行者も第2順位まで指定する
(12)付言を検討する~遺言者の想いを伝える
(13)公証役場に遺言書の内容を伝え、必要書類を確認する
(14)必要書類の準備
(15)2人の証人を検討する
(16)公証役場に日時を予約する
(17)「公正証書遺言」を完成させる

Q

遺言執行者とはなんですか?

遺言執行者とは、遺言の内容を実現してくれる人のことであり、遺言の中で指定しておくことができます。

未成年者や破産手続き中の方以外なら、誰でも指定することができますが、専門知識が必要な場合もありますので、弁護士・司法書士・行政書士などの専門家をお勧めしています。

Q

おひとり様の死後の寄付(遺贈)についての注意点は?

寄付先はNPOなどの公益性のある団体や先祖代々お世話になっているお寺や宗教団体でもよいでしょう。

注意点は、必ず寄付候補先に受け入れの確認をしてから遺言書を作成するということです。
相続が発生してから受け入れを拒否されると財産が宙に浮いてしましますので、
専門家に依頼して事前に問い合わせてもらう、候補先に出向き話を聞いてみる、といった事前準備が必要になります。

Q

おひとり様の葬儀・埋葬・遺品整理について依頼できる「死後事務委任契約」について教えてください。

役所は遺品整理をやってくれません。亡くなった後の手続きを第三者に依頼する契約を「死後事務委任契約」と言います。

具体的には
(1)死亡時の病院や福祉施設等への駆けつけ、遺体引き取りの手配
(2)葬儀や埋葬に関すること
(3)賃貸住宅の明け渡しや遺品整理
(4)家賃、入院費など諸費用の支払い
(5)各種契約の解除

Q

死後ではなく生前の生活のサポートをしてもらえる契約・サービスを教えてください。

生前事務委任契約・任意後見契約・家族信託(民事信託)・見守り契約・身元保証・尊厳死宣言などがあります。

(1)認知症ではないが体が弱ってきて金融機関に行くのが困難、といった場合に財産管理などをお願いするのが「生前事務委任契約」です。ただ、金融機関によっては手続きに応じてもらえない、といった実情もあります。
(2)事前に契約を結んでおいて、判断能力の低下がみられてから財産管理や身上監護を頼めるのが「任意後見」です。判断能力の低下がみられるまで発動できないデメリットがあります。
(3)家族信託(民事信託)とは、自己の所有する財産を信頼できる家族や第三者に信託することで、例えば保有する投資マンションの管理・修繕・売却などを自己に代わり行ってもらうことができる制度です。
(4)定期的に自宅に来てもらうことや、安否確認・健康状態の確認を依頼する契約が「見守り契約」です。専門家への依頼のほか、最近では大手警備会社などが見守り・安否確認のためのさまざまなサービスを提供していますので、検討してはいかがでしょうか?
(5)「身元保証」とは、福祉施設の入所の際に求められる保証人を引き受けるご家族などがいない場合に、代わって専門家などに依頼できるサービスです。
(6)「尊厳死宣言(リビングウィル)」とは、事前の公正証書などで「尊厳死宣言(リビングウィル)」などを作成したうえで、本人が回復の見込みのない末期状態になったときに、死期を伸ばすだけの過剰な延命治療を差し控え、人間としての「尊厳」を保ったまま死を迎えさせる「尊厳死」に関する考えを残しておくものです。
医師に「尊厳死宣言書」を提示するとその許容率は9割を超えると言われています。

Q

遺骨を海に流してもらいたいのですが(埋葬や散骨について)

遺骨の取り扱いについては、法律上のさまざまな制約もあるため、注意が必要です。

(1)家のお墓・実家のお墓に納骨
おひとり様など跡を継ぐ方がいない場合は、「無縁仏」になるリスクがあります。
(2)永代供養の納骨堂や合祀墓に納骨
家を継ぐ方が不要で、契約時・納骨時以降の費用の支払いが不要なことが特徴です。
(3)樹木葬
樹木葬は墓標の代わりに樹木を植えたり花壇をつくったりするもので、人気があります。永代供養と同じく承継者不要のものが多いのでおひとり様向けのお墓です。
注意点として、樹木のあるところにどこでも埋葬できるものではなく、樹木葬ができる場所は墓理法に基づき樹木葬墓地を整備している墓地に限られます。
(4)散骨
散骨はお墓を残さないので後の維持費がかからないことや、自然回帰志向から最近人気があります。ただ、人骨についての感情は人によりさまざまであり、また、散骨を禁止する自治体があるなど、慎重な対応が必要です。
したがって、陸上での散骨は原則避ける必要があり、日本国内では会場で行う「海洋散骨」が主流です。

Q

死後事務委任契約を結ぶには供託金を払わなければならないと聞きましたが、費用やお金の管理について教えてください。

死後事務委任契約を執行するには、葬儀費用や遺品整理費用などさまざまな費用がかかります。また、専門家に依頼すれば報酬の支払いも生じます。
費用の管理方法にはいくつかの方法が考えられます。

(1)専門家などの受任者に執行費用を預託する(預ける)
委任者の死亡後すぐに費用の支払いができるなどのメリットやのほか、受任者の経営破綻や横領などのデメリットがあります。
(2)信託会社に執行費用を信託する
信託銀行と異なり、信託会社では数百万円単位で契約できるプランを備えたところもあります。
弊事務所では、このプランをお勧めしています。
(3)生命保険を活用する
遺言により受任者(専門家)を受取人に指定できるケースに限ります。その場合でも手続きに時間がかかることや、共済などは遺言による受任者(専門家)への受取人指定などができないなど、さまざまなリスクがあります。
(4)委任者が執行費用を管理し、遺言により受任者(専門家)に執行費用を贈与する
この場合の遺言が、「私の財産から葬儀代・埋葬代などの費用を支払い、残った財産を○○さん(受任者・専門家)に譲ります」という内容の遺言です。
受任者にとってのリスクは、委任者の死亡時に執行費用がきちんと残っているか、ということです。
一方、費用をすべて支払った後に残が生じた場合、弊所では盲導犬協会や途上国支援のしかるべきNPO・NGOなどへ寄付することを遺言書作成の段階で考慮いただいております。